70代女性、膝の痛みと臀部の痛み有りの方
2015年10月6日 | 一般治療 |
おはようございます。米沢の加藤です。
今日は、変形性の関節症から臀部の痛みを訴える70代女性の方の例です。
この方は、痛みが出始めてから3週間ほど経過し、
数日前に座位からの立ち上がりで負傷しました。
もともと痛い箇所が、更に悪化してしまい、ご友人の紹介での来院となりました。
体の左右のバランスが著しく崩れており、日常生活での負荷が原因で、
炎症が出てしまったことを粘り強く説明しました。
電気治療にて患部の炎症に対するアプローチをした後は、
当院お決まりの背骨の調整を行いました。
3大指標である、第2頸椎、僧帽筋、下腿三頭筋の指標が全てクリアになり、
「これなら起きたときに、脚が軽くなっているはずだ」との確信を得て、
起きてもらうことにしました。
結果は、やはり私の想像通り、脚を曲げての歩行が可能になり、
患者さん自身も変化を実感できました。
そして、やはり例のごとく説明をします。
「1日で完治する魔法の治療はありません。今は良いかもしれませんが、
状態を定着させるまで、2、3週間は最低かかります。
3ヶ月で痛みが出なければ、あとはもう大丈夫です」とお伝えしました。
経験上、ある程度良くなるとみなさん無理をしてしまう傾向にあるので、
何だかんだで3ヶ月くらいが一つの治癒までの期間となるわけです。
この患者さんは、
「わかりました、いう通り3ヶ月しっかり通院します」と言って下さり、
私もすごく満足して治療を終えました。
問題は次の日でした。
初めて治療を受けたその日の夜に、膝の外側が痛くて曲げられなくなり、寝返りがうてなかったと
言われました。
もみ返しの症状の可能性もありましたが、明らかに炎症が出ていて、
何かしませんでしたか?変な恰好で長時間いませんでしたか?
とお尋ねしました。
その尋ね方がキツく聞こえてしまったようで、
患者さんに悲しさと悔しさを感じさせてしまいました。
結果、特に思い当たることはないとのこで、伸縮包帯と冷シップで
圧迫固定し、再度背骨の調整を行いました。
「明日は日曜ですから、お休みです。今日(土曜)と明日(日曜)は、
この炎症をみる感じだと、痛みが強く出ますから、そのつもりでいて下さい。
2、3日で落ち着きます」とお伝えしました。
その日は、初日と比べ、元気なく帰って行かれた姿に心を痛めました。
さて、日曜日をはさみ、月曜日。
今日はどうなっているかと、少し心配しておりましたが、
午後にその患者さんが来院されて、一言。
「先生、もう全く痛みがない」でした。
膝どころか臀部も全く痛みがないのです。押せば多少痛いようですが、
びっこひくこともなく、普通に歩いていました。
週末は悲しく悔しかったけど、びっくりするくらい早くよくなりました、
と言われ、嬉しさと反省を同時にかみしめました。
ああ、確かに言い方がキツク聞こえたかな。
原因が全くないのに、あの腫れ方は通常あり得ないので、
そこを聞き出すことに躍起になってしまっていました。
私の仕事は、聞き出すことも必要ですが、それ以上に体を治すことが
必要です。伝え方、聞き方、まだまだ修行が足りないようです。
とりあえずは、患者さんがかなり良くなってきているので、
その点は良しとし、もう少しコミュニケーションを考えないといけないと
感じました。
sさん、悲しい思いをさせて申し訳ありませんでした。
膝と臀部は、2日間でびっくりするほどよくなってますが、
安定する2週間くらいは、油断できませんので、無理はしないで下さい。
本来、公に言う話ではありませんが、包み隠さずお話した臨床報告でした。